金属スリッター刃物再研磨

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金属スリッター刃物再研磨

2021/01/18

金属スリッター用刃物再研磨

ギャングスリッター

研磨前の状態

    埼玉のお客様より金属スリットに使用される刃物の再研磨のご依頼を頂きました。

ありがとうございます!

 

社外に出せる範囲で手順をご紹介します。

 

金属スリッターに使用される刃物、ギャングスリッターと言ったりしますが、

金属箔などをせん断するときに使用される刃物です。

 

刃物のようにテーパーがついてる場合もありますが、

この刃は刃がついていません(90°の刃)。エッジを使用してせん断する刃物です。

 

ギャングスリッターは円筒研磨機で数十枚をまとめて研磨するのですが、

その前の段階で行う掃除が一番重要といっても過言じゃありません。

掃除が不完全だと、刃と刃の間に微小なごみが挟まってしまい、

それが精度を狂わせます。

 

よく例えられる話ですが、髪の毛一本が0.06mmといわれています。

0.005mmの精度を担保するにあたって、それこそ髪の毛一本挟まってしまったら

大惨事です。なので掃除が一番大事です。

 

また、掃除の他にも実施する準備が仕上りに大きく影響を与えるのですが、

その内容は社外秘です。

研磨中の様子

ギャングスリッター

研磨中の状態

刃物の研磨中の写真です。

 

少しずつ少しずつ、丁寧に外周を研磨していきます。

 

使用した後のギャングスリッター刃物は摩耗が激しく、最初のうちは斑のような模様ですが、

研磨中の状態

ギャングスリッター

研磨していくと…

摩耗が完全に消え、こんなにピカピカになります。

 

綺麗に研磨すると、刃と刃の間の隙間が全く見えなくなり、

一本の棒のようになります。

 

棒の一番左と右で太さの差は、0.005以内。

本案件は0.000を目指します。金属スリットの際、刃物と刃物のラップが少なかったり、

高精度が求められるスリット内容の場合、特に求められる研磨内容がシビアになります。

 

左右で0.000ということは、刃一枚一枚の大きさの差が、0.000であるということです。

この調整が難しいため、集中して作業を行います。

研磨後

ギャングスリッター

研磨後の状態

研磨機での作業が終わっても完了ではありません。

 

ここからが腕の見せ所です。

 

一枚一枚手作業でバリ処理、欠けの検査等を行います。

 

この作業も重要かつ難易度が高いので集中して行います。

この作業は社外秘です。お見せできないのが残念です。

 

三起ブレードでは、本案件のような高精度の再研磨にも果敢に挑戦し、

お客様に評価を頂いております。

 

高精度を求めると価格も上がってしまいますので、お客様の本当に

必要としていることを把握し、最適な研磨内容をお届けしております。

 

(ただ、高精度でも安くできるよう日々作業内容を見直しています)

 

どんなに簡単でも難しくてもかまいませんので一度ご相談していただければ幸いです。

単純に解決できないような内容でも、お客様と一緒になってトライ&エラーで最適解を

見つけ出すお手伝いをさせていただく準備がございます。