SKH51に替えてOK?ダメ?――“向く加工・向かない加工”を数字で判断する方法

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SKH51に替えてOK?ダメ?――“向く加工・向かない加工”を数字で判断する方法

2026/05/11

SKH51に替えてOK?ダメ?――向く加工・向かない加工を数字で判断する方法

超硬価格が上がっても“超硬のままが正解”な現場はある。再研磨×設計で、最適解を一緒に作ります(やる気!元気!三起!)

SKH51に替えてOK?ダメ?――“向く加工・向かない加工”を数字で判断する方法

超硬価格が上がっても“超硬のままが正解”な現場はある。再研磨×設計で、最適解を一緒に作ります(やる気!元気!三起!)

皆さま、こんにちは✨
今日も やる気!元気!三起! で頑張っております😊

最近とても増えているのが、
超硬が高い…SKH51に替えられますか?」
というご相談です。

実際、超硬(WC粉末)価格は
2024年初:約336元/kg → 2026年初:約940元/kg と、
約213%上昇(約3倍) というデータも出ています。

……きゃああああ~~~💦💦💦💦
これは正直、現場にもお見積りにも、かなり効いてきています。

ですが、ここでとても大事なのは、
「替えられる加工」と「替えない方がいい加工」が、はっきり存在する
ということです。

今日はそのあたりを、
材料の性質を“数字”で見ながらお伝えしたいなと思います😊


① まずは材料の「硬さ」を数字で比較

  • 超硬(タングステンカーバイド)
    一般的には HRC換算で70台後半~80前後
    超硬は本来、ビッカース硬度で表記され
    約2000~2400HV と非常に高い硬度を持ちます。

  • SKH51(ハイス
    熱処理後の硬度目安:HRC63~65
    ハイス全体の一般的な範囲:HRC62~67)

この HRCで約7~15ポイント以上の差 が、
👉 耐摩耗性
👉 工具寿命
👉 欠けやすさ

といった性質の違いとして、はっきり現れます。


SKH51が「向いている」加工(目安)

結論から言うと、SKH51は
「粘り(靭性)」を活かす加工 にとても向いています。

たとえば、

  • 断続的に当たる/衝撃が入る加工
    欠けにくさが効く
  • 段取りや機械剛性が完璧でない現場
    超硬は靭性が低くチッピングしやすく、
    ハイスの方が安定するケースがあります
  • コスト優先で、交換サイクルを管理しながら使える加工
  • 研磨前提で回す運用(工具管理とセットで効果を発揮)

さらにSKH51は、成分を数字で見ると特徴がとても分かりやすい材料です。

  • W(タングステン)5.90~6.70%
  • Mo(モリブデン)4.70~5.20%
  • V(バナジウム)1.70~2.10%
  • Cr(クロム)3.80~4.50%

この成分構成から、
耐摩耗性と靭性のバランス型材料であることが分かります。


SKH51が「向かない」=超硬を維持すべき加工

一方で、ここは超硬のままが正解になりやすい領域です。

  • とにかく摩耗が激しい
    研磨材入り・高摩耗材を切る/擦る加工)
  • 刃先形状が“命”で、寸法や刃先の持ちが最優先
  • 高硬度材・高負荷条件で、工具寿命を最大化したい加工

超硬は硬度が非常に高く、
「摩耗に対しては圧倒的に強い」 という特性があります。

実際、三起ブレードでも超硬刃物では、
直近(2026年)の見積例として

  • φ3.8/3×30/50L:単価5,000円(10本)
  • φ5.0/3×30/50L:単価5,600円(10本)

大型品では

  • 超硬チューブカッター
    テスト:75,000円(1個)
    本番:60,000円(5〜10個)

といった案件もあります。

超硬が高いからSKH51へ」
という理由だけで決めてしまうと、

👉 寿命低下
👉 交換頻度増
👉 結果的にトータルコストが上がる

というケースも、正直少なくありません。


✅ “超硬のまま”でもコストを落とす現実解

研磨+設計という考え方

超硬をやめられない加工では、
研磨を前提にした設計と運用が非常に重要です。

三起ブレードでの目安としては、

  • 超硬丸刃
    100φ前後の刃物で、1回の研磨0.2~0.6mm
    摩耗や欠けが少なければ、数十回可能なケースも
  • 超硬レザー刃
    研磨 10回以上
    40L×20W程度のサイズで、
    1回の研磨0.2~0.4mm 程度

また、
逃げ面摩耗 VB=0.1~0.2mm(仕上げ加工)
の段階で早めに再研磨することで、
削りすぎを防ぎ、刃物寿命を伸ばしやすくなります。

研磨費用も、レザー刃の場合
1枚250円~1,000円前後(大きさによる)と、
新品製作と比べて大きな差があります。


🔧 三起ブレードの再研磨について

三起ブレードでは、
自動機を使用する再研磨も行っていますが、1枚1枚人が研磨をしている再研磨もおこなっております。

また、最終判断は必ず人が行います。

  • 刃物を1枚ずつ確認
  • 摩耗状態・欠け・次回の使い方を考慮
  • 「なるべく削らない」ことを最優先

機械任せではなく、
作業者が刃物1枚1枚を見て、最小限の研磨で仕上げる再研磨を行い、
大切な刃物をお返ししています。

また、
「新刃を機械に入る最大寸法で作る」
= 最初から研磨代(取り代)を確保する設計
という考え方も、現場ではとても効果的です。


✅ 三起ブレードは「材料変更の結果」を一緒に検討します

材料を替えると、

  • 寿命
  • 刃先形状
  • 寸法変化
  • 欠け
  • 研磨後の戻り具合

すべてが変わります。

三起ブレードでは、
画像測定器などで刃先・寸法を確認しながら、
お客様の生産管理課の皆さまとも一緒に、

品質とコスト、どこが最適解か?
を考えることを大切にしています。

SKH51へ替えるべきか。
超硬を維持して、再研磨で勝つか。

数字と現場データを見ながら、
最適な答えを一緒に作っていきましょう😊✨

 

ご相談は是非 HPの問い合わせフォームもしくはお電話にてお待ちしております!